大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

あなたの知らない世界にようこそ

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

日々の恐怖 7月30日 牛丼屋(3)

日々の恐怖 7月30日 牛丼屋(3) 後ろ姿だけだったが服装も同じだし、靴も履いてない、傘も持ってないから、すぐにさっきの婆さんだとわかった。 店の外で雨を凌ぐように、ボーっと店とは反対方向の道路を見て立っている。 俺は、このままではまた店に入…

しづめばこ 7月28日 P563

しづめばこ 7月28日 P563 、大峰正楓の小説書庫で再開しました。 小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。 下記のリンクに入ってください。 小説“しづめばこ” 大峰正楓の小説書庫です。 大峰正楓小説書庫 童話・恐怖小説・写真…

日々の恐怖 7月26日 牛丼屋(2)

日々の恐怖 7月26日 牛丼屋(2) 大雨なのに傘も持ってないし、よく見ると靴も履いてない。 「 いらっしゃいませー。」(婆さんの前に水を置く。) 「 ・・・・・・・。」(何も言わず席を立ち、持帰コーナーへ歩いていく。) 気味が悪いと思いつつ、俺…

日々の恐怖 7月25日 牛丼屋(1)

日々の恐怖 7月25日 牛丼屋(1) 俺が会社辞めて、転職活動中にやっていたバイトでの話です。 1年半位前に牛丼チェーンのS屋で深夜バイトしてたとき、 うちの店はかなり暇な店で、夜22:00~朝9:00まで1人でまわしていた。 その日は大雨で、ただでさえ暇…

日々の恐怖 7月22日 デイケア

日々の恐怖 7月22日 デイケア 施設までの通勤路に何軒か利用者さんのお宅があって、たまにデイケアのお迎えの時間を間違えて外で待っておられる時がある。 そういう時は熱中症とかの危険もあるので、一度室内に入り待って貰うよう促す。 駄目なら一人暮ら…

日々の恐怖 7月20日 映画館(4)

日々の恐怖 7月20日 映画館(4) そこでようやく、自分の身体が小刻みに震えて立ち上がれないんだと気付いた。 “ なんだったんだ、あれ・・・?” 幻覚かと疑ったが、青い顔をした若い女性が逃げるように出ていったから、たぶんアレを見たのは私だけでは…

しづめばこ 7月17日 P562

しづめばこ 7月17日 P562 、大峰正楓の小説書庫で再開しました。 小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。 下記のリンクに入ってください。 小説“しづめばこ” 大峰正楓の小説書庫です。 大峰正楓小説書庫 童話・恐怖小説・写真…

日々の恐怖 7月15日 映画館(3)

日々の恐怖 7月15日 映画館(3) スクリーンの光と非常灯の緑を頼りに非常口を凝視する。 誰かが立っていた。 私は非常口と壁が作る隅に収まる調度品でございとばかりに、影深い隅に誰かが立っていた。 たぶん、そのときは背の高い女性だったと思う。 驚…

日々の恐怖 7月13日 映画館(2)

日々の恐怖 7月13日 映画館(2) なので日曜日になると、見れるものなら見てみたいと映画館に通い続けたのも無理もないと思う。 すっかり顔馴染みになった受付のおばさんに、 「 今日も来たのかい。」 と、驚異のハイペースぶりを笑われたりしつつ、映画…

日々の恐怖 7月11日 映画館(1)

日々の恐怖 7月11日 映画館(1) 今はもう潰れてしまい月極の駐車場になってしまっているが、地元には単館系の昔ながらの映画館があった。 これはそこで噂され、そして私自身もそれらしきものを目撃した中学生の時の話である。 要は、 上映中、スクリー…

しづめばこ 7月10日 P561

しづめばこ 7月10日 P561 、大峰正楓の小説書庫で再開しました。 小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。 下記のリンクに入ってください。 小説“しづめばこ” 大峰正楓の小説書庫です。 大峰正楓小説書庫 童話・恐怖小説・写真…

日々の恐怖 7月9日 借家(3)

日々の恐怖 7月9日 借家(3) 家に残された遺書には、病を得て最期は故郷でと戻って来たが、周りの人間が先に次々死んでしまう、まるで自分が疫病神のようで本当に申し訳なかった、とたくさんの涙の跡とともに綴られていたという。 「 もう、十年以上前の…

日々の恐怖 7月7日 借家(2)

日々の恐怖 7月7日 借家(2) 経緯を話すと、大家は顔を曇らせた。 「 お貸ししているあの家は、もともと僕の祖父母が建てた家で、いわくもないですし、事故物件でもありません。 あの家で何かがあったということはない。 ただ・・・・・・。」 「 ただ・…

日々の恐怖 7月5日 借家(1)

日々の恐怖 7月5日 借家(1) 彼は転勤族で、若い頃からあちこちを転々としていた。 とある田舎町に転勤になった際、せっかくだから田舎暮らしを満喫しようと、会社の用意したアパートを断って築七十年近い小さな借家を自分で探し、そこに住むことにした…

日々の恐怖 7月3日 チャルメラ(3)

日々の恐怖 7月3日 チャルメラ(3) すると夫は、 「 そんなはずないんだけど・・・・?」 と首を傾げた。 「 だってあのラーメン屋、俺が高校入った年に、事故してやめたはずだよ。 山の方に稼ぎに行って、帰りにカーブ曲がりきれずに谷に落ちたんだ、た…

日々の恐怖 7月1日 チャルメラ(2)

日々の恐怖 7月1日 チャルメラ(2) そんな彼女は十数年後、同じ町内出身の男性と結婚した。 お互いの実家はすぐ近くだが、幼馴染ではない。 二人は、年が13歳も離れていたのだ。 隣近所のことでも、それだけ年が離れていればかなりのズレがある。 彼女…