2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧
俺はお守りを右手で持って目の前でもう一度見る。 お守りには、鍵を咥えた金色のキツネがチョコンと座っている。 “ このキツネ、なかなかスゴイヤツなのかな・・・・。 由紀ちゃん、気が利くな、ムフフフフ。” 俺は、お守りを持って来てくれた由紀ちゃんに感…
お揚げ婆さんが立ち上がりながら赤い円に向かって叫んだ。 「 こりゃ、ヘビ次郎、何処へ行くのじゃ!」 返事は無い。 「 もう・・・・・。 言うことを聞かんヤツじゃ!」 そして、振り返って俺に言った。 「 また、来るからの!」 「 もう、来なくていいぞ~…
俺は、お守りをヒラヒラした。 「 バカ言ってんじゃないよ。 そんなもの怖い訳が無い。」 「 そうかなぁ~。」 俺は、さらにお守りをお揚げ婆さんの方に突き出してヒラヒラした。 お揚げ婆さんは、身を引きながら突然言った。 「 おっ、そうじゃ。 ちょっと…
でも、お揚げ婆さんは、昨日のように俺に近付いて来ない。 “ おかしいな・・・・。 何か、昨日と様子が違うのは訳があるんだ・・・。” やはり、お揚げ婆さんは壁に張り付いたままで話をしている。 「 今日こそ酷い眼に遭わせてやるからのっ!」 そう言ってい…
ヘビ次郎は、お揚げ婆さんを乗せたまま、チョロチョロ赤い舌を見せている。 こちらを静かに見詰める眼がチョット怖い。 でも、俺は気を取り直し、お揚げ婆さんに訊いて見た。 「 ガマ太郎は、どうしたんだ?」 「 今日は、お休みをとって家で寝ておるんじゃ…
そして、龍平は向こうを向いてしまった。 “ 参ったなァ~。” モロ、熟睡状態だ。 『 おんばあさらえんそわ・・・・、おんばあさらえんそわ・・・・。』 俺は龍平を諦めてベッドの右横の白い壁を見た。 レーザーポインターみたいな赤い点は、段々大きくなって…
俺は、ハッと眼が開いた。 天井のスクリーンは映画が終了して真っ暗だった。 俺は少し汗をかいていた。 “ いつのまにか寝ていたのか・・・。” 俺は、天井を見ながらため息をついた。 「 ハァ~・・・・。 ん・・・・・・? んん・・・・・・? んんん・・・…
川風に由紀ちゃんの髪が流されてサラサラと顔に掛かっている。 俺は満たされた気分でハンバーガーの残りを頬張る。 “ う~ん、いい雰囲気だなァ。” そして、しばらく歩いていると足音が後ろから近付いて来た。 “ あれっ、何だ?” なんだか、複数の足音だ。 …
狸小路も女の子もお揚げ婆さんも、そう簡単には諦めないだろう。 狸小路と女の子とお揚げ婆さんは、俺に“諦めろ!”と三人並んでVサインをして見せる。 黒い影はその前で右へ左へ、ヘラヘラと揺れている。 “ くそ~っ、いい加減にしろよなァ~。 碌でもないイ…
龍平は、眼を瞑って向こう向きになった。 俺は後ろを向いた隆平に言った。 「 まだ、お揚げ婆さんの話があるんだけど・・・。」 龍平は向こうを向いたままだ。 返事も無い。 もう、寝てしまったように見える。 “ おまえ、瞬間睡眠か・・・。” 俺は龍平と喋る…